ノーコードは便利。でも、どんな制作方法にも「向き・不向き」がある。安さや手軽さの裏側にある、制作の選択肢の意味を見つめ直します。
最近、「ノーコードでサイトを作れますか?」という相談をいただくことが増えてきました。
ノーコード──つまり「コードを書かずに」サイトを作れる仕組みは、昔からあります。
Wixやジンドゥー、WordPressのSnow Monkeyなども、ある意味では“ノーコードに近い”存在です。
そして今、Studioのようなサービスの登場によって、見た目の自由度もかなり高くなり、個人でもかっこいいサイトを作れるようになりました。
一見、ユーザー自身が編集もできて、「ノーコード最高じゃん!」と思う方もいるかもしれません。
でも、ちょっと立ち止まって、今の制作の選び方を見つめ直してみませんか?
など、たしかにメリットはあります。
制作会社にとっても、ノーコードの選択肢は「工数を減らせる」という意味で大きな利点です。
フロント(見た目)だけを見れば、もはや通常のコーディングと大差ないように見えるケースもあります。
実際に、ノーコードを活用している制作会社の実績ページをPageSpeed Insightsで調べてみると、
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)に合格していないサイトが多いという結果が出ています。
つまり、見た目は良くても、裏側の構造や表示速度の最適化がされていないケースが多い、ということ。
これは、検索で見つけてもらうための「テクニカルSEO」の観点で、不利になる可能性があることを意味します。
もうひとつ見落としがちなのが、ランニングコストの違いです。
たとえば、
たしかに「早く・簡単に作れる」一方で、毎年支払う金額が大きくなることもあります。
個人や社内で作業を完結できるのはノーコードの大きなメリットです。
でも、制作会社に依頼する場合はどうでしょう?
見積を取って比較し、
のであれば、それもひとつの選択肢です。
ですが、料金が同じなら「ちゃんと作ってもらえる方」が良いのでは?
少なくともNido.はそう考えています。
私たちは、ノーコードが悪いとは思っていません。
でも、「作ったのに誰にも見られない」「検索でまったく出てこない」──
そんなサイトになってしまったら、本当にもったいない。
Nido.では、できるだけ効果が出るように・長く使えるように。
手間はかかっても、丁寧に作ることを大切にしています。
最近では、Figmaからコードを生成するような新しい機能も出てきています。
これらをうまく使えば、将来的には工数削減と品質保持の両立ができるかもしれません。
Nido.では、1ページ○円ではなく、
人日単位の明瞭な料金設計にしています。
だからこそ、工数削減によって「ユーザーにとっての負担も減らせる」──そんな未来に向けて模索を続けています。
「安く・早く・見た目よく」──その3つをすべて叶えることは、たしかに理想です。
でも、本当に価値あるサイトとは、「ちゃんと伝わること」。
そして、「誰かに届くこと」だと思っています。
制作方法に正解・不正解はありません。
だからこそ、「どんな作り方を、どう選ぶか」は、一緒に考えていきたいテーマなのです。
Nido.ではできる限りローコストで、ユーザーの想いを届けるサイトを作りたいという思いから定額制のホームページ制作サービス「Nido.Growth(ニド・グロース)」を運営しています。
これからWebサイトを作りたい方、リニューアルを検討している方、
あるいは少しでも「どうしようかな」と感じている方、どうぞお気軽にご相談ください。
石川県を拠点に、富山県在住のWeb制作者。東京でも中堅どころの制作会社にて部長・執行役員を歴任後、独立。小規模事業者向けサブスク制作サービス「Nido.Growth」を運営。制作の現場から経営までの実務経験をもとに、Webの設計思想や考え方をお届けしています。