Web制作では「デザイン」や「動き」が目立ちますが、それらを支えているのが“設計”です。
情報をどう整理し、どう見せ、どう動かすか。すべてはこの“設計”から始まります。
では、この設計とは何を指すのか。そして、Nido.ではどのように捉えているのか。
今回はその考え方と実践についてお話します。
まず、よくあるWeb制作の流れは以下の通りです:
一見すると丁寧なプロセスに見えますが、分業が前提の体制では、各工程ごとに意図の“翻訳”が必要となり、そこにズレや手戻りが発生することもしばしば。
「思っていたのと違った」「追加で仕様変更が必要」といった事態につながるケースもあります。
Nido.では、“ワイヤーフレームを描く”という中間工程をあえて設けていません。
なぜなら、ヒアリングの中で設計を完了させ、構成を頭の中でビジュアライズした状態で、直接デザインに反映していくからです。
この流れを可能にしているのは、私自身がヒアリングからデザイン・実装まで一貫して行っているからです。
単に「何を載せるか」だけでなく、
と捉えて、全体を組み立てています。
この“広い視野での設計”ができるからこそ、別の担当者に意図を説明する時間や資料作成を省き、スムーズに形にすることができるのです。
私たちのサービスが「安くて、でもしっかりしている」と言われる理由は、まさにここにあります。
“質の低い簡略化”ではなく、“設計工程を内包したスマートな短縮”ができているからこそ、コストパフォーマンスの高い制作が可能になっています。
設計図や仕様書として残ることはないかもしれません。
しかし、しっかり設計されたサイトは:
Nido.では、目に見えない部分にこそ価値を置き、そのサイトの“育てやすさ”を設計の中で考えます。
「ワイヤーフレームを省く」と聞くと、“雑なやり方”と誤解されるかもしれません。
でも、私たちがやっているのは省略ではなく統合です。
ヒアリングと設計とデザインを切り分けず、一つの流れとして進めることで、
手戻りをなくし、意味のある構成で、伝わるサイトを、最短距離で実現する。
それが、Nido.の“設計”の考え方です。
石川県を拠点に、富山県在住のWeb制作者。東京でも中堅どころの制作会社にて部長・執行役員を歴任後、独立。小規模事業者向けサブスク制作サービス「Nido.Growth」を運営。制作の現場から経営までの実務経験をもとに、Webの設計思想や考え方をお届けしています。