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2025.05.11

Web制作における“設計”とは何か?

Web制作における“設計”とは何か?

導入:設計の有無が、その後のすべてを左右する

Web制作では「デザイン」や「動き」が目立ちますが、それらを支えているのが“設計”です。

情報をどう整理し、どう見せ、どう動かすか。すべてはこの“設計”から始まります。

では、この設計とは何を指すのか。そして、Nido.ではどのように捉えているのか。
今回はその考え方と実践についてお話します。

一般的なWeb制作の流れ

まず、よくあるWeb制作の流れは以下の通りです:

  • ヒアリング(要望の聞き取り)
  •  ワイヤーフレームの設計(画面設計)
  •  デザイン作成
  • コーディング実装・公開

一見すると丁寧なプロセスに見えますが、分業が前提の体制では、各工程ごとに意図の“翻訳”が必要となり、そこにズレや手戻りが発生することもしばしば。
「思っていたのと違った」「追加で仕様変更が必要」といった事態につながるケースもあります。

Nido.の制作フローは、こうなります

  • ヒアリング(目的と強み、想定ユーザー、売り方まで深掘り)
  • そのままデザイン制作へ(ワイヤーを省略・内包)
  • コーディング実装・公開

Nido.では、“ワイヤーフレームを描く”という中間工程をあえて設けていません。

なぜなら、ヒアリングの中で設計を完了させ、構成を頭の中でビジュアライズした状態で、直接デザインに反映していくからです。

なぜそれが可能なのか:ワンストップ体制+ディレクション視点

この流れを可能にしているのは、私自身がヒアリングからデザイン・実装まで一貫して行っているからです。

単に「何を載せるか」だけでなく、

  • 「どのように伝えるか」
  • 「誰に向けて、どの順番で届けるか」
  • さらには「どうやって問い合わせ・申し込みにつなげるか」という“売り方”まで設計の一部

と捉えて、全体を組み立てています。

この“広い視野での設計”ができるからこそ、別の担当者に意図を説明する時間や資料作成を省き、スムーズに形にすることができるのです。

工数が減る=費用も抑えられる

私たちのサービスが「安くて、でもしっかりしている」と言われる理由は、まさにここにあります。

“質の低い簡略化”ではなく、“設計工程を内包したスマートな短縮”ができているからこそ、コストパフォーマンスの高い制作が可能になっています。

設計は見えないけれど、成果にはっきりと表れる

設計図や仕様書として残ることはないかもしれません。

しかし、しっかり設計されたサイトは:

  • 情報の伝達力が高く
  • 更新しやすく
  • 成長し続ける土台を持っています

Nido.では、目に見えない部分にこそ価値を置き、そのサイトの“育てやすさ”を設計の中で考えます。

まとめ:設計は「削る工程」ではなく「統合する思考」

「ワイヤーフレームを省く」と聞くと、“雑なやり方”と誤解されるかもしれません。
でも、私たちがやっているのは省略ではなく統合です。

ヒアリングと設計とデザインを切り分けず、一つの流れとして進めることで、
手戻りをなくし、意味のある構成で、伝わるサイトを、最短距離で実現する。

それが、Nido.の“設計”の考え方です。

Nido.

この記事を書いた人|Nido.(ニド)

石川県を拠点に、富山県在住のWeb制作者。東京でも中堅どころの制作会社にて部長・執行役員を歴任後、独立。小規模事業者向けサブスク制作サービス「Nido.Growth」を運営。制作の現場から経営までの実務経験をもとに、Webの設計思想や考え方をお届けしています。